日本歴史地名大系 「岩井河岸」の解説 岩井河岸いわいがし 群馬県:吾妻郡吾妻町岩井村岩井河岸[現在地名]吾妻町岩井吾妻川の川幅が広まった中流右岸にある。やや上流に原町(はらまち)河岸が、また近くで合流する四万(しま)川には山田(やまだ)河岸(現中之条町)が置かれ、これらを吾妻三河岸という。天保三年(一八三二)代官山本大膳から出された通船企図伺(山田文書)によると勢多(せた)郡の者が川戸(かわど)河岸開設を計画、五料(ごりよう)河岸(現佐波郡玉村町)までの往復を願うが実現していない。嘉永年間(一八四八―五四)になり通船願が再燃、同四年の通船見込帳(同文書)では上り荷見込として塩一万五千俵、干肴・茶・銅鉄類など、下り荷見込は特産の硫黄・湯花・荒物類一千五〇〇駄や下駄・杓子類、麻・炭・和薬類などをあげ、当河岸も含む利益を年間五九八両とし、うち冥加永上納を一二七両ともくろんでいる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by