岩尾館跡
いわおたてあと
[現在地名]熱塩加納村宮川 岩尾
岩尾集落の通称館中を中心として、おおよそ東西五〇〇メートル・南北五八〇メートルの規模を有し、同集落全体が館跡といえる。南流する濁川右岸の標高約二九〇メートルの河岸段丘上を占める平城で、同川との比高は一〇メートル。東・南方は開けて会津盆地を一望でき、北方は徐々に高度を上げて山地が連なる。岩尾城・佐原館(城)・旗野城・館中城などともいう。城跡のうちに八反田・中才・玉屋・善次郎家西・上口・南北の沢・屋敷畑・若宮・南沢などの小地名がある。永正四年(一五〇七)の年紀のある岩尾佐原家系図(佐原家文書)によると、文治五年(一一八九)会津蘆名氏の祖佐原義連は会津に入部、当地にあった坊五〇〇を有する宗光寺という寺院を居所とした。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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