崇久寺(読み)そうきゆうじ

日本歴史地名大系 「崇久寺」の解説

崇久寺
そうきゆうじ

[現在地名]柳川市東蒲池

東蒲池ひがしかまちの中央部西寄りにある。凌霄山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊は十一面観音。もともと後醍醐天皇の勅願寺で長福寺と称していたが兵火にかかり、足利尊氏により南山士雲開山として再建された。その後また兵火にあい、蒲池氏によって再び建立されたという(崇久寺略縁起)。「南筑明覧」では蒲池久憲の創建とする。寺名は蒲池治久の法名宗久にちなんで崇久寺に改められたというが(蒲池物語)、すでに室町期の大鳥居知行所領注文(太宰府天満宮文書/大宰府・太宰府天満宮史料一三)に「蒲池崇久寺質券」とみえており、未詳境内に入る門の手前には天文二二年(一五五三)六月吉日、治久の孫にあたる下蒲池の蒲池鑑盛により造立された大乗妙典供養碑があり、また本堂横には蒲池鑑盛とその一族の墓がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android