崎枝村(読み)さきだむら

日本歴史地名大系 「崎枝村」の解説

崎枝村
さきだむら

[現在地名]石垣崎枝さきえだ

石垣島西端にある屋良部やらぶ半島とその基部を村域とし、半島南端部にある屋良部やらぶ村を属邑とする。北は崎枝さきえだ湾、南は名蔵なぐら湾に面する。両島絵図帳に村名がみえ、高一二石余、石垣いしやなぎい間切に属し、東西二七町・南北一五町。崇禎元年(一六二八)の三間切制移行時の書上に村名はなく、当時は宮良めーら間切川平かびいら村に含まれていたと考えられる。集落はもと半島北側の「かなま」という地にあったが、康熙二五年(一六八六)に来島した久米村くにんだ(現那覇市)の風水師外間親雲上の鑑定に従って、半島南側の赤崎あかさきいの東石兼久に移った。しかし同地は耕地が狭かったため、同四七年さらに上の方へ移転したいと申請し、翌年から徐々に引越した(八重山島年来記)。雍正五年(一七二七)の八重山島由来記によると川平村の小村で、集落は南西の方を向き、長さ二町三間・横一町一七間。

人数不足で竹富たけとみ島・くろ島から寄百姓していたが、雍正一二年には人口三〇〇人余、うち税負担層である正頭が一六九人(男九七・女七二)に達した。そこで同年二月、管轄役人のいる川平村への往復は百姓の負担であるとして独立を申請、八月に許可されて与人・目差各一人が設置され、同時に屋良部半島に新設された屋良部村を小村として管轄した(参遣状・八重山島年来記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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