日本歴史地名大系 「嶺田用水」の解説 嶺田用水みねだようすい 静岡県:小笠郡小笠町嶺田村嶺田用水現菊川(きくがわ)町奈良野(ならの)で菊川から取水し、嶺田地区の北部、井宮(いのみや)神社の南で三筋に分岐して南流、牛淵(うしぶち)川に落ちる灌漑用水路。水掛りは嶺田地区のほか大石(おおいし)地区、堂山(どうやま)地区(旧堂山村・堂山新田村)の田畑で、約三五〇ヘクタール。嶺田用水にかかわる記録は嶺田村区有文書に数多く残されている。これらによると慶長一二年(一六〇七)に徳川家康が鷹狩に来た際、嶺田村田地の荒れ様を目にとめその理由を尋ねたところ、丹羽弥惣が日損の窮状を訴え、それを受けて同一三、四年に横須賀(よこすか)城(現大須賀町)城主大須賀忠政とその家中によって開かれたという(忠政は慶長一二年に没し、同年忠次があとを継いでいるが、伝承では忠政の代のこととする)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by