栃木県日光市(にっこうし)の北西部、鬼怒(きぬ)川上流、馬坂(うまさか)沢との合流点付近にある人造堰止(せきとめ)湖。奥鬼怒の景勝地瀬戸合峡(せとあいきょう)の上流に設置された川俣ダムは、洪水調節、灌漑(かんがい)、発電用の高さ117メートル、長さ131メートルのアーチ式コンクリートの多目的ダム。1966年(昭和41)完工。湖の造成により、低地にあった集落が南の湖畔、段丘面上に移転した。ニジマスなどが釣れ、毎年4月上旬に解禁される。1990年(平成2)湖畔に川俣湖温泉が発見された。近くに川俣温泉がある。東武鉄道鬼怒川温泉駅、野岩(やがん)鉄道川治(かわじ)温泉駅などから川俣大橋までバスが通じる。
[平山光衛]