改訂新版 世界大百科事典 「川原湯」の意味・わかりやすい解説 川原湯[温泉] (かわらゆ) 群馬県北西部,吾妻(あがつま)郡長野原町にある温泉。利根川の支流吾妻川が深い谷を刻んだ吾妻渓谷の南岸段丘上に,王湯,笹湯,虎湯などが湧出する。含食塩セッコウ硫化水素泉,72℃。江戸中期以降,草津温泉からの帰り客が,湯治のただれをなおすためにここに立ち寄ったことから,草津の〈直し湯〉として知られた。1945年国鉄長野原線(現,JR吾妻線)が開通し川原湯駅ができたことで,吾妻峡(名)などへの探勝・行楽拠点となった。毎年1月20日未明に奇祭湯かけ祭が行われる。近くの河岸には臥竜(がりゆう)岩,昇竜岩の名で知られ,変朽安山岩と輝石安山岩からなる川原湯岩脈(天)がある。執筆者:谷沢 明 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「川原湯」の意味・わかりやすい解説 川原湯[温泉]【かわらゆ】 群馬県吾妻(あがつま)郡長野原町,吾妻川中流の吾妻渓谷に沿う温泉。含硫黄石膏泉。33〜72℃。12世紀に源頼朝が入湯したという伝説があり,江戸中期以降草津温泉帰りの保養客でにぎわった。湯屋は8軒で,湯銭を納めていた。1月20日に湯かけ祭が行われる。吾妻線川原湯温泉駅下車。八ッ場ダム建設のため,移転計画がある。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by