川喜田半泥子(読み)かわきたはんでいし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「川喜田半泥子」の意味・わかりやすい解説

川喜田半泥子
かわきたはんでいし
(1878―1963)

陶芸作家、文人本名川喜田久太夫政令。半泥子、泥仏堂、無茶法師、紺野浦二、其飯、莫迦耶盧主人などの号がある。三重県津の素封家川喜田家の第16代にあたり、実業家として活躍する一方で、書画俳句茶道などをたしなむ文人生活に入り、1912年(大正1)楽窯(らくがま)を津市内の自邸に築き、晩年には同市の広永(ひろなが)に窯を移して弟子養育にも尽力した。現代の代表的な数寄(すき)陶工として、とくに茶碗(ちゃわん)に優れた力量を発揮し、古格に縛られない無縫な作振りを示して、高く評価される。『泥仏堂回録』『乾山考』などの著作もある。

[矢部良明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「川喜田半泥子」の解説

川喜田半泥子 かわきた-はんでいし

川喜田久太夫(かわきた-きゅうだゆう)

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