川村清一(読み)カワムラ セイイチ

20世紀日本人名事典 「川村清一」の解説

川村 清一
カワムラ セイイチ

明治〜昭和期の植物学者 千葉高等園芸学校教授。



生年
明治14(1881)年5月11日

没年
昭和21(1946)年3月11日

出生地
岡山県東南条郡上之町(現・津山市)

学歴〔年〕
東京帝国大学理科大学〔明治39年〕卒

学位〔年〕
理学博士

経歴
津山中学校・第三高等学校を経て、東京帝国大学理科大学に入学し、植物学を専攻。明治39年同校を卒業ののち菌類研究に従事し、特にキノコや毒菌を専門として“キノコ博士”と呼ばれた。40年岡山県北部に自生するトラフダケの成因解明。これを機として希少種の保護を志し、内務省白井光太郎や松村任三・伊藤篤太郎といった植物学者と連名で「稀種保護の建白書」を提出、天然記念物保存法制定の機運を高めた。のち千葉高等園芸学校教授を長く務め、日本菌類学の基礎を確立。著書に「原色日本菌類図鑑」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「川村清一」の解説

川村清一 かわむら-せいいち

1881-1946 明治-昭和時代前期の植物学者。
明治14年5月11日生まれ。菌類の研究につとめ,明治40年郷土岡山県の名物トラフダケ(虎斑竹)の成因を研究・解明した。これは天然記念物保存法が制定されるひとつ契機となった。千葉高等園芸(現千葉大)教授。昭和21年3月11日死去。66歳。東京帝大卒。著作に「原色日本菌類図鑑」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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