20世紀日本人名事典 「巨勢小石」の解説
巨勢 小石
コセ ショウセキ
明治・大正期の日本画家
- 生年
- 天保14年9月28日(1843年)
- 没年
- 大正8(1919)年9月17日
- 出生地
- 京都
- 本名
- 巨勢 金起
- 別名
- 通称=八田 久左衛門
- 経歴
- 生家は代々仏画を業とした巨勢家で、父は33世金親。幼時より父に絵を学び、13歳で岸連山に入門。師の没後東国を遊歴し、また中西耕石に南画、神山鳳陽に詩を学ぶ。明治11年清に渡り、鴦湖老人、子祥張らにつく。同年「七十二侯名華画譜」(4巻)を制作。13年京都府画学校出仕となり、21年まで華族会館分局画学教授もつとめた。この間、15年内国絵画共進会で絵事功労褒状、17年同展で銅章を受章。22年東京美校開校に際し、大和絵系を代表して同校雇、23年教授となり、27年退任。また23年内国勧業博で「秋野鹿図」が妙技2等となり、26年シカゴ万博では京都出品の審査員を務めた。32年二条離宮東溜間天井と壁画を描き、晩年昭憲皇后の依頼により「御大喪絵巻」を摸写。仏画と花鳥画を得意とした。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報