差出の磯(読み)さしでのいそ

精選版 日本国語大辞典 「差出の磯」の意味・読み・例文・類語

さしで【差出】 の 磯(いそ)

  1. 海や川などに突き出ている磯。みさき山梨市笛吹川河畔にある地の名とする説もある。
    1. [初出の実例]「塩の山さしでのいそに住む千鳥君が御世をば八千代とぞ鳴く〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)賀・三四五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「差出の磯」の意味・わかりやすい解説

差出の磯
さしでのいそ

山梨県山梨市、笛吹川(ふえふきがわ)中流景勝地。笛吹川右岸に突出した丘陵断崖(だんがい)をさし、甲州市の「塩ノ山」とともに古来歌に多く詠まれてきた。『古今和歌集』の「塩の山差出の磯にすむ千鳥君が御代をば八千代とぞなく」は、箏曲(そうきょく)の『千鳥の曲』の前歌として知られるが、この地を歌ったものといわれている。

横田忠夫


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む