差出の磯(読み)さしでのいそ

精選版 日本国語大辞典 「差出の磯」の意味・読み・例文・類語

さしで【差出】 の 磯(いそ)

  1. 海や川などに突き出ている磯。みさき山梨市笛吹川河畔にある地の名とする説もある。
    1. [初出の実例]「塩の山さしでのいそに住む千鳥君が御世をば八千代とぞ鳴く〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)賀・三四五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「差出の磯」の意味・わかりやすい解説

差出の磯
さしでのいそ

山梨県山梨市、笛吹川(ふえふきがわ)中流景勝地。笛吹川右岸に突出した丘陵断崖(だんがい)をさし、甲州市の「塩ノ山」とともに古来歌に多く詠まれてきた。『古今和歌集』の「塩の山差出の磯にすむ千鳥君が御代をば八千代とぞなく」は、箏曲(そうきょく)の『千鳥の曲』の前歌として知られるが、この地を歌ったものといわれている。

横田忠夫


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む