(読み)ソン

デジタル大辞泉 「巽」の意味・読み・例文・類語

そん【×巽】

易の八卦はっけの一。算木に表す。従順卑下の徳を表し、方位では東南に配する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「巽」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 12画

(旧字)
12画

[字音] ソン
[字訓] そなえる・したがう・たつみ

[説文解字]

[字形] 会意
(そん)+(き)。神殿の前の舞台。は二人並んで舞楽する形。並んで舞楽し、その舞楽を以て神に献ずる意で、の初文。〔説文〕五上に「(そな)はるなり」とし、声とする。については〔説文〕九上に「二卩(せつ)なり。は此れに從ふ。闕」とし、その形義について説くところがない。上に二人舞楽して供するので、そのことを、舞人を舞容(選選)、膳羞を供えることを饌という。〔易、巽〕にみえる巽順は、字の本義ではなく、と通仮してその義を用いるものであろう。

[訓義]
1. そなえる、神前にそなえる、神前に舞楽する。
2. ふむ、ちらす。
3. と通じ、したがう、つつしむ、うやうやしい。
4. 八卦の一。方位において、たつみ(東南)にあたる。

[古辞書の訓]
名義抄 タツミ・シタガフ

[声系]
〔説文〕に声としてなど、五字を収める。饌は〔説文〕五下に作る。声の字はおおむねの声義を承ける。

[語系]
sunは同声。遯・dunもと声義が近い。〔易、巽〕にを巽順とするのは、順の意である。

[熟語]
巽維巽二巽与巽令

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

占い用語集 「巽」の解説

八卦の一つ。一番下だけが陰爻のもの。自然界では「風」、卦徳は「入」、人では「長女」、属性は「木」、身体では「股」、易数は「5」、方角では「東南」をあらわす。

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