算木(読み)さんぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

算木
さんぎ

算籌」のページをご覧ください。

算木
さんぎ
Suan-mu

卦 (か) 木ともいう。中国や日本で,易によって占いをするときに用いる道具 (ぜい) によって占い出されたの爻 (こう) を筆記する代りに用いられる長さ 10cmほどの木製角柱で,角の一面の中央部にをつけておく。溝のない面が陽,溝のある面が陰を表わし,6本で一をなす。

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占い用語集の解説

算木

占筮で得られた卦を机上に表現するための筮具で、四つの面を持った六本の木片。二面は陽爻、もう二面は陰爻を表す。これを展開していくことによって様々な角度から易の卦を見ていくことが可能となる。種類としては両義算木と四象算木の二種類がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぎ【算木 suàn mù】

(1)易占(えきせん)に使う道具。長さ約10cm,幅約2cmくらいの正方柱体。全面黒色の2面は易の陽爻(ようこう)を示し,他の2面の中央には黒地に幅2cm弱の切りこみがあり,朱か黄色に塗られてあって陰爻をあらわしている。6本でひと組。材質はふつうの木だが,黒檀製の上等のものもある。筮竹(ぜいちく)の操作によって出た爻を,下から上へ順次置いてゆくためのもの。古代には1爻を得るごとに地面に爻を描き,6爻(ひとつの卦(か)を成す)が備わると方版に描いて依頼者に示したといい(《儀礼(ぎらい)》士冠礼の疏),朱熹の《筮儀》にも,爻を描くために筆と墨と黄色い漆の板を用意せよとあって算木(中国語の卦子)への言及がないから,算木を使うのは古礼ではなく近世にはじまったことがらであろう。

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大辞林 第三版の解説

さんぎ【算木】

易で占いに使う長さ約9センチメートルの正方柱体の木。六本を一組みとする。筮竹ぜいちくを操作して得た卦の形に並べて判断する。
和算で用いる計算用具。木製の小さな角棒。算籌さんちゆう

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精選版 日本国語大辞典の解説

さん‐ぎ【算木】

〘名〙
① 易占で卦(け)を示すために用いる道具。長さ約一〇センチメートルの方柱状の六本の木で、おのおのに陰陽を示す四面があり、それによって陽爻(ようこう)あるいは陰爻(いんこう)を表わす。
※御伽草子・ささやき竹(室町末)「なかのり、十六づをくり、八けのそくさをもってさんぎをちらし」
② 和算で使われた中国伝来の計算用具。木製の小さな角棒で、赤は加、黒は減を示す。これを方眼を引いた厚紙ないしは木製の盤上に並べて数を表わし、配列を変えることによって四則・開平・開立などの計算を行なう。中国では算・策・籌などと呼ばれ、宋・元時代以降はこれを用いて高次方程式が解かれたが、日本でも江戸時代にはこの目的のために使用された。算。算籌(さんちゅう)
※梁塵秘抄(1179頃)二「十界十如は法算ぎ、法界唯心覚りなば、一文一偈を聞く人の、仏に成らぬは一人なし」
③ 屋根を葺(ふ)いた板などをおさえるために打ちつける細長い棒。
※雪国(1935‐47)〈川端康成〉「板葺きの屋根の算木や添石も温泉町と変りがなかった」
④ 紋所の名。①をかたどったもの。引両紋と混同を避けるために地黒とすることが多い。
[補注]日本の現存最古の算木は平安時代のもので、中国からもたらされた。「説文解字」には「筭」に「長六寸、所以計厤数者、从竹弄、言常弄乃不誤也」とあり、計算具であると同時に占いのためにも用いられた。

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世界大百科事典内の算木の言及

【ゼロ】より

…200年ころにはこのようなあいまいさをなくした記法も利用されるようになったが,それは天文学などの特別の分野のみで一般的ではなかった。 別の例として中国の算木がある。中国では前数百年ころから算木を使って数を表し計算をした。…

【中国数学】より

…次の周代の数学を知る資料は乏しいが,春秋戦国ともなると,四則計算を中心にかなり数学が発達してきたと思われる。漢字による数字表記では,現在のアラビア数字とはちがい,筆算が行えないため,計算には算木(算,籌(ちゆう),策などという)が使用された。大きさや形は一定しないが,竹や木を短く切った棒を格子状に区切った盤に並べて(布算という)数字を表し,計算を行った。…

※「算木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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