朝日日本歴史人物事典 「市来四郎」の解説
市来四郎
生年:文政11.12.24(1829.1.29)
幕末の薩摩(鹿児島)藩士,明治時代の修史家。鹿児島城下南新屋敷に生まれる。薩摩藩のために,軍艦,銃器の調達を担当して,箱館戦争に従軍した。維新後は,島津久光の系統に属して,明治15(1882)年,島津斉彬の言行録を調べ,18年からは維新前後にかかる『旧邦秘録』の調査にかかり,島津家の修史事業に従事した。22年には,旧大名家を勧誘して史談会を結成し,甥の寺師宗徳と共に,その運営を推進した。<著作>『市来四郎君自叙伝』<参考文献>『史談会速記録』,大久保利謙『大久保利謙歴史著作集』7巻
(秋元信英)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報