宰領(読み)サイリョウ

デジタル大辞泉 「宰領」の意味・読み・例文・類語

さい‐りょう〔‐リヤウ〕【宰領】

[名](スル)
監督すること。取りしきること。また、その役。「請負工事を宰領する」「家事一切を宰領する」
数人旅行などに付き添って世話をすること。また、その世話人
自家うちのばあさんたちを―して桃山参拝に出かけるんだ」〈志賀暗夜行路
昔、荷物を運送する際、人や馬の管理・監督をすること。また、その役。
[類語]支配統治君臨制覇制圧征服圧伏管理管轄統轄統御統率監督統制取り締まり独裁専制治世べる制する領する握る牛耳ぎゅうじ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「宰領」の意味・読み・例文・類語

さい‐りょう‥リャウ【宰領・才領】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かしらだって物事取締りや処理をすること。また、その人。司宰
    1. [初出の実例]「商ひ物の宰領となり」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)一)
  3. 荷物を運送する駄馬や人夫をひきつれ、その指揮・監督・警衛にあたること。また、その役。夫領(ぶりょう)ともいう。
    1. [初出の実例]「次国司在庁等付人夫於其物等、十荷別有採領、丈差副官使」(出典兵範記‐仁安三年(1168)一一月二二日)
  4. 多人数外出、旅行の際、その世話や取締りをすること。また、その人。
    1. [初出の実例]「子供の外へ出るには宰領(サイリャウ)となり」(出典:評判記色道大鏡(1678)一四)

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