帰さ(読み)カエサ

デジタル大辞泉 「帰さ」の意味・読み・例文・類語

かえ‐さ〔かへ‐〕【帰さ/還さ】

《「かえるさ」の音変化「かえっさ」の促音無表記》
帰る時。帰る途中
「そのみわざにまうで給ひて、―に」〈伊勢・七八〉
帰ること。特に、賀茂祭り翌日斎王いつきのみこ紫野斎院に帰ること。
「またの日―見むと人々の騒ぐにも」〈かげろふ・下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「帰さ」の意味・読み・例文・類語

かえる‐さ かへる‥【帰さ】

〘名〙 (「さ」は接尾語)
① 帰るとき。帰る途中。帰り道。かえりさ。かえるさま。かえさ。
万葉(8C後)一五・三六一四「可敝流散(カヘルサ)に妹に見せむにわたつみの沖つ白玉ひりひて行かな」
② 帰るべき時刻。帰る時。
※車屋本謡曲・蝉丸(1430頃)「いつを限りに有明の、つきぬ涙を押へつつ、はや帰るさに成ぬれば」
[語誌]→「かえさ(帰━)」の語誌

かえり‐さ かへり‥【帰さ】

〘名〙 (「さ」は接尾語) =かえるさ(帰━)
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「Cayerisa(カエリサ)

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