日本歴史地名大系 「常坐三昧院」の解説 常坐三昧院じようざさんまいいん 滋賀県:大津市北部地域延暦寺東塔常坐三昧院[現在地名]大津市坂本本町根本中堂正面東側の虚空蔵(こくぞう)尾にある四種三昧院の一つ。一行三昧(いちぎようざんまい)院とも称されるが、一般に文殊楼(もんじゆろう)院の名でよばれる。十六院の一つ。当院は文殊説般若経および文殊問般若経の所説に基づく常坐三昧実修の道場として最澄により企画され、円仁が創建にあたった。円仁は入唐求法の折、文殊の聖地五台(ごだい)山で感得した文殊菩薩を本尊とし、清和天皇の勅願により貞観三年(八六一)これを建立した(慈覚大師伝)。創建には五台山より将来した霊石を壇の五方に埋め、また五台山の香木を文殊尊像の体内に納めて安置したと伝える(叡岳要記)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by