常安町(読み)じようあんまち

日本歴史地名大系 「常安町」の解説

常安町
じようあんまち

[現在地名]北区中之島なかのしま四―六丁目

西信さいしん町の西にあり、土佐堀とさぼり川に南面して東西に延びる。淀屋常安が開発した土地で、初発言上候帳面写に「常安請所」とある。淀屋は本姓岡本、与三郎常安は初代。本宅は大川おおかわ(現東区)にあったが、土佐堀川対岸の中之島を開発したもので、一七世紀後半には日本一の豪商として知られた。明暦元年(一六五五)大坂三郷町絵図町名がみえる。大坂三郷北組に属し、元禄一三年(一七〇〇)三郷水帳寄帳では屋敷数二六・役数五五役で、うち年寄分一役が無役。年寄は佃屋源右衛門。明治二年(一八六九)八月の調査では表間口三六七間余・裏行三〇間、屋敷数二一・竈数一三七(うち表九二・裏四五)、同年一〇月には竈数一四三・人数六〇四、うち四四戸に奉公人がおり、下男四七・下女五〇(中之島誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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