常見(読み)ジョウケン

デジタル大辞泉 「常見」の意味・読み・例文・類語

じょう‐けん〔ジヤウ‐〕【常見】

仏語世界やすべての存在を永久不変として、人の死後は消滅しないとする見方物事に執着する、誤った考えとされた。

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精選版 日本国語大辞典 「常見」の意味・読み・例文・類語

じょう‐けんジャウ‥【常見】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。我(が)は死後も常住不変であるとする妄見仏教で説く悪見一つ
    1. [初出の実例]「貴賤常定、貧富恒分。如此之類名常見」(出典秘蔵宝鑰(830頃)上)
    2. 「昔天竺に外道ありけり。常見をおこして石になりけるを」(出典:梵舜本沙石集(1283)七)
    3. [その他の文献]〔大智度論‐七〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「常見」の意味・わかりやすい解説

常見
じょうけん
nityadṛṣṭi

仏教用語。存在や個我について永久不変の固定的実体を認める見解断見とともに仏教では一方的な極端説として否定される。

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