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大智度論 だいちどろん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大智度論
だいちどろん

インドの仏教者龍樹の著。鳩摩羅什が漢訳。 100巻。『智度論』『摩訶般若波羅蜜経釈論』ともいう。『大品般若経』の解釈をしながら,その思想を論述している。龍樹の主著『中論』には『般若経』の思想が中心となって述べられているのに対し,『大智度論』には『法華経』などの思想も包含されており,それによって般若空を解説している。

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デジタル大辞泉の解説

だいちどろん【大智度論】

「大品(だいほん)般若経」の注釈書。100巻。竜樹著と伝えられる。鳩摩羅什(くまらじゅう)訳。仏教の百科全書的な書。智度論。大論。

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百科事典マイペディアの解説

大智度論【だいちどろん】

インドの大乗仏教の論書。《摩訶般若波羅蜜経》(大品(だいぼん)般若)の注釈書。著者は竜樹(りゅうじゅ)。漢訳は100巻で,鳩摩羅什(くまらじゅう)の訳。原本は伝わらない。
→関連項目三論玄義曇鸞般若経

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世界大百科事典 第2版の解説

だいちどろん【大智度論】

インド大乗仏教の論書。《大論》《釈論》と略称する。サンスクリット原典はなく,クマーラジーバ(鳩摩羅什)訳の漢訳のみが現存する。著者は竜樹とされるが,疑問も出されている。《大品(だいぼん)般若経》の注釈で,全100巻の膨大なものであるが,原書はその10倍もあり,クマーラジーバは最初の34品(《大品般若経》の序品に相当)のみ全訳し,以下は抄訳したという。注釈書であるが,むしろ大乗仏教の百科全書ともいうべきもので,きわめて広範な問題を含んでいる。

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大辞林 第三版の解説

だいちどろん【大智度論】

「摩訶般若波羅蜜経」の注釈書。一〇〇巻。竜樹著とされる。鳩摩羅什くまらじゆう訳。大乗諸経典の教説を般若波羅蜜に包摂する。四論の一。智論。大論。智度論。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大智度論
だいちどろん

仏教書。100巻。略して『智度論』『大論(だいろん)』などともいう。龍樹(りゅうじゅ)(ナーガールジュナ)の著書と伝えられ、鳩摩羅什(くまらじゅう)が漢訳した。著者については異論もあるが、漢訳の際かなり加筆改変されたと考えられる。『大品般若経(だいほんはんにゃきょう)』の一語一句に詳しい注釈を加え、そのなかに著者の思想を縦横に織り込んでいる。「序品(じょほん)」だけの注釈に34巻を費やし、以後は訳者の抄訳で、原本どおりに訳せば10倍余に達したであろうとの付記がある。漢訳のみで他に伝わらず、これに触れるテキストもインド、チベットにはない。引用文献は、原始仏教から当時の大乗仏教経典や仏教文学の全般にわたり、インドの諸思想にも達して、計百数十種に及ぶ。広く仏教の諸問題を述べるが、とくに空(くう)の思想、菩薩(ぼさつ)の実践、六波羅蜜(ろくはらみつ)などが詳しい。中国、日本で広く読まれ、その影響も大きい。[三枝充悳]

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世界大百科事典内の大智度論の言及

【般若経】より

…これらを集大成したものが玄奘訳《大般若経》600巻である。注釈書として,インド,チベットでは弥勒の著とされる《現観荘厳論(げんかんしようごんろん)》が重んじられたが,中国,日本では竜樹の著とされる《大智度論》100巻(クマーラジーバ訳)が最もよく読まれた。般若経典は読誦により呪術的効果があるとされるが,《大般若経》の転読は,各巻の数行だけ読んで全体を読んだのと同じ効果を期待する儀式で,奈良時代以来広く行われている。…

【竜樹】より

…竜樹の真作とされるものには,そのほかに《廻諍論(えじようろん)》《空七十論》《広破論》などがある。漢訳にのみ存し真作が疑われるが,中国,日本に重要な影響を与えたものに,《十二門論》《大智度論(だいちどろん)》《十住毘婆沙論(じゆうじゆうびばしやろん)》がある。竜樹の思想は,クマーラジーバ(鳩摩羅什)によって中国に伝えられ,その系統から〈三論宗〉が成立した。…

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