幌去村(読み)ほろさるむら

日本歴史地名大系 「幌去村」の解説

幌去村
ほろさるむら

[現在地名]沙流さる郡平取町字長知内おさちない・字幌毛志ほろけし振内町ふれないちよう・字岩知志いわちし・字仁世宇にせう日高ひだか町字日高など

明治初年(同二年八月から同六年の間)から大正一二年(一九二三)までの村。長知内村の北東に位置し、沙流郡の北東部、沙流川最上流域の山間部を占める。西から北は胆振国勇払ゆうふつ辺富内へとない村、北東は十勝国。北東部(現日高町域)にはペケレベツ岳(一五三二メートル)、ペンケヌーシ岳(一七五〇・一メートル)、ルベシベ岳(一七四〇メートル)チロロ岳(一八七九・九メートル)などの高山がそびえ、これらの山々を水源とするウエンザル川・ペンケヌーシ川・パンケヌーシ川・千呂露ちろろ川などが西流して沙流川東岸に入る。西部にはハッタオマナイ岳(一〇二一・四メートル)がそびえ、同岳東面などを水源とするニセウ川が南流し、沙流川の西岸に注いでいる。近世史料ホロサル(ポルサル)、「ホロケソマツフ」、イケウシリ(イケウレリ)とみえる地などからなっていた(「廻浦日記」など)。「日高国地誌提要」に幌去村とみえ、戸数三四、人数一二八(男六三・女六五)。初期の当村住人はすべてアイヌで、明治一四年(一八八一)戸口は三五戸・一五〇人、同年上半期の産物は厚司三〇反(うち販売二〇反)・椎茸二〇〇斤(同一八〇斤)・鹿一〇〇頭(「沙流郡物産表」道立文書館蔵簿書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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