朝日日本歴史人物事典 「平井澹所」の解説
平井澹所
生年:宝暦10(1760)
桑名藩(三重県)藩儒。名は業,字は可大,君敬,通称直蔵。澹所は号。伊勢菰野(三重県菰野町)に生まれ,早くから詩才を発揮した。19歳のとき江戸に出て関松窓,平沢旭山に学んだのち,林家の塾に入り,寛政の学制改革の際には生員長として種々尽力した。寛政5(1793)年から桑名藩(奥平氏)に出仕し,同藩の学制の整備に当たり,進修,医学,兵法の3館を創設して統括した。江戸の門人も多く,特に許されて江戸と桑名を隔年で往復して教えた。著書は臨終に際してほとんどを焼き,『澹所遺稿』3巻のみが残ったとされるが所在不明。<参考文献>五弓久文編『事実文編』54巻
(梅澤秀夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報