ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピョートル3世」の意味・わかりやすい解説
ピョートル3世
ピョートルさんせい
Pëtr III
[没]1762.7.18. ペテルブルグ近郊ロプシャ
ロシア皇帝(在位 1762.1.5.~7.9.)。ホルシュタイン=ゴットルプ侯カルル・フリードリヒとピョートル1世の娘アンナ・ペトローブナとの間に生まれた。1745年のちのエカテリーナ2世となるシュチェチンの侯女ソフィヤ・アウグスタ・フレデリカと結婚。プロシアのフリードリヒ2世(大王)を深く尊敬し,1762年即位するや突如七年戦争から脱してプロシアと和し,窮地にあるプロシアを救った。ロシアが戦争で占領したプロシアの領土を返還したり,プロシアの軍制を取り入れようとしたこと,さらにデンマークと戦争しようとしたことなどから,妻エカテリーナに率いられた近衛軍のクーデターによって退位させられ,まもなく殺害された。
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