平安時代文学(読み)ヘイアンジダイブンガク

デジタル大辞泉 「平安時代文学」の意味・読み・例文・類語

へいあんじだい‐ぶんがく【平安時代文学】

中古文学」に同じ。平安文学。

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精選版 日本国語大辞典 「平安時代文学」の意味・読み・例文・類語

へいあんじだい‐ぶんがく【平安時代文学】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代の文学。初期には空海や菅原道真を頂点とする漢詩文が盛んであったが、仮名の発達と仮名文の普及は女性に自由な自己表現の方法をもたらし、紫式部清少納言を代表とする宮廷女流文学全盛の時代を迎えた。和歌歌合盛行や古今集以下の勅撰集撰進と相まって一〇世紀以降の隆盛を迎え、これに並行して物語も、伊勢物語・大和物語などの歌物語、竹取物語・宇津保物語・源氏物語・狭衣物語などの仮作(つくり)物語、栄花物語・大鏡などの歴史物語が作られ、また、土左日記・蜻蛉日記・更級日記などの日記文学、随筆文学の枕草子などが書かれ、「もののあわれ」を主潮とする優雅な美的世界と深い人間観照の世界を展開した。末期には今昔物語集などの説話文学が、文学の世界を貴族以外にまで広げ、新興歌謡の今様も梁塵秘抄に結集された。中古文学。

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