朝日日本歴史人物事典 「平成輔」の解説
平成輔
生年:正応4(1291)
鎌倉後期の公卿。父は権中納言惟輔。嘉暦2(1327)年参議,翌年には丹波権守を兼任。後醍醐天皇の討幕運動に参加。元徳2(1330)年4月1日,瀬尾兵衛太郎に検非違使大判事中原章房を暗殺させた。討幕の秘計の漏れることを恐れた天皇の命令によるという。しかし,討幕計画が事前に察知され,元徳3/元弘1年8月25日に皇居において,万里小路宣房と共に六波羅の兵士に捕縛され,翌年5月,鎌倉へ護送される途中,相模早河尻において処刑された。
(佐藤和彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報