朝日日本歴史人物事典 「平賀保秀」の解説
平賀保秀
生年:生年不詳
江戸前期の和算家。通称勘右衛門。下総佐倉(佐倉市)の人。はじめ佐倉藩に仕えたが,寛文1(1661)年水戸藩の召に応じ水戸頼房,光圀に仕えた。郡奉行,水利事業で活躍。水戸藩の学問尊重の政策により暦算を学ぶ者が出たが,保秀はその草分け的存在である。和算を今村知商に学び,名人のひとりに数えあげられたが,著書はない。弟子に『算俎』の著者村松茂清がいる。実用面を重視しすぎ,有名なわりには数学そのものの実力は十分ではなかった。
(佐藤健一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報