庵点(読み)イオリテン

デジタル大辞泉 「庵点」の意味・読み・例文・類語

いおり‐てん〔いほり‐〕【×庵点】

庵形をしているところから》箇条書きの文書の頭、和歌連歌謡物や、連署する姓名などの肩につける「〽」「」などの記号検閲確認などの印とした。また、文章中で歌謡を引用する場合にも使われる。

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精選版 日本国語大辞典 「庵点」の意味・読み・例文・類語

いおり‐てんいほり‥【庵点】

  1. 〘 名詞 〙 箇条書の文書、連書の和歌、連歌、謡物、連署の姓名などの右肩に加える「」「」などの記号。庵形をしているのでいう。散文中に歌謡を引用する時にも使い、長唄などの歌謡の本では、段落のはじめを表わす。確認済み、注意をうながすなどの印として用いる。
    1. [初出の実例]「いほり点〈略〉人の名などに点をかくるは、いほり点を忌むべき儀あり。首帳に点かくるに、いほり点を用ふる故なり」(出典:俚言集覧(1797頃))

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