建国方略(読み)けんこくほうりゃく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「建国方略」の意味・わかりやすい解説

建国方略
けんこくほうりゃく
Jian-guo fang-lüe; Chien-kuo fang-lüeh

中華民国成立後も革命を継続しつつあった孫文が革命から建設までの構想を示した著書。『心理建設』 (1918序) ,『物質建設』 (21序) ,『社会建設』 (17序) の3部から成る。『心理建設』は『孫文学説』ともいい,革命精神の振起を促すもの,『社会建設』は民主主義の基本としての集会討論の方法を説明し,『物質建設』では外国資本を利用して中国の富源を開発し,世界平和を実現しようという計画を述べている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「建国方略」の意味・わかりやすい解説

建国方略
けんこくほうりゃく

中国、孫文(そんぶん/スンウェン)の著した『心理建設』(1917)、『物質建設』(1918)、『社会建設』(1921)の3部を総称したもの。「知難行易」(知ルハ難ク、行フハ易(やす)シ)による革命の実践論、国際共同投資による経済開発計画、および会議運営などの民権初歩を、それぞれ述べている。辛亥(しんがい)革命(1911)、第一次世界大戦から1920年代の国民革命への転換期に大きな影響を与えた。

[加藤祐三]

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