建部新町(読み)たけべしんまち

日本歴史地名大系 「建部新町」の解説

建部新町
たけべしんまち

[現在地名]建部町中田

中田なかだ村に属し、津山往来沿いに形成された町場。街道は町場の両口で鉤の手状に曲り、町家は南北二四三間、東西往来のほか左右一五間ずつ三〇間からなり、慶安三年(一六五〇)に町立てされたといわれる(撮要録)。現在も上の町かみのちよう下の町しものちようとして町並の一部が残る。無年貢地で、「備陽記」によると家数八三・人数四一一。文化年間の「岡山藩領手鑑」によれば無高で、家数九五・人数三九六、牛一四・預馬一、酒屋二・紺屋四・鍛冶一・大工三・檜物屋三・高瀬舟一。高札柵一ヵ所があった。村役人本村と別に置かれていた。明治三年(一八七〇)には家数七九・人数三二三(撮要録)酒造店商いが許された在町で、札場も置かれ、津山往来の馬継場でもあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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