引き戸(読み)ひきど

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

引き戸
ひきど

鴨居(かもい)と敷居の溝にはめて、左右に開閉する戸。日本独特の建具で、平安時代の中ごろのはめ殺しの障子に設けられた開き戸から発達した鳥居障子が初めと考えられる。最初は片引きの襖(ふすま)であったが、引き違いも現れ、平安時代の末までに板戸・格子戸の引き戸や、今日の障子の原形である格子の片面に薄い紙を貼(は)った明(あかり)障子もできた。大きな重い引き戸では、戸の下に車をつけたり、敷居の溝の中にそろばんとよばれる車のたくさんついた板を入れることもある。また、敷居がじゃまなときには、上から吊(つ)って鴨居の上を車で滑らせる方式もあった。現代は溝のほかに、敷居に打ったレールの上を戸車で動かす方式が多い。自動開閉式や、気密にするためのくふうもみられる。[平井 聖]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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