鴨居(読み)かもい

日本大百科全書(ニッポニカ)「鴨居」の解説

鴨居
かもい

開口部上部を区画する横材。和風住宅では厚さ4センチメートル程度、幅は柱の太さの7分の6(室町時代から桃山時代)あるいは10分の9(江戸時代)が普通である。引き戸をたてる場合には樋端(ひばた)とよぶ細い桟を打ってをつくった。初め、引き違いの場合にも樋端2本で一筋の溝をつくる場合もみられたが、欄間障子のように厚さの薄い建具以外は引き戸1本ごとに溝をつくるのが普通になる。江戸初期には、鴨居に直接溝を掘るようになる。下に建具を入れないときに用いる溝のない鴨居を無目(むめ)、壁の部分の(ふすま)などの鴨居と同じ高さにつけた同じ厚さの横材を付(つけ)鴨居、胴差(どうざ)しなど背のある横材に溝を掘ったものを指(さし)鴨居、一本溝で幅が狭く、鴨居の外面に取り付けた雨戸の鴨居を一筋(ひとすじ)とよんでいる。

平井 聖]

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デジタル大辞泉「鴨居」の解説

かも‐い〔‐ゐ〕【×鴨居】

引き戸・障子・ふすまなどをはめる部分の、上部に渡した溝のついた横木。

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家とインテリアの用語がわかる辞典「鴨居」の解説

かもい【鴨居】

引き戸・引き違い障子・襖(ふすま)などの建具を開閉するために開口部の上方に取り付ける、溝の入った横木。◇開き戸などに用いる溝を彫り込まないものを無目(むめ)鴨居、開口部につづく壁面に鴨居の高さに合わせて化粧材を取り付けたものを付け鴨居という。

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精選版 日本国語大辞典「鴨居」の解説

かも‐い ‥ゐ【鴨居】

〘名〙 建築物の開口部の上部にあって、引戸、障子、ふすまなどをはめる溝をつけた横材。みぞのない無目鴨居、壁に取り付けた付け鴨居などもある。鴨柄(かもえ)。⇔敷居
※延喜式(927)四「高欄鴨居(かもい)丸桁(まろけた)端十管」

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リフォーム用語集「鴨居」の解説

鴨居

和風建築の室内建具の上枠に相当するもので、内法高さに取り付ける横材。一般にはフスマや障子などを建てこむための溝が彫られている。種類として、無目鴨居・薄鴨居・指鴨居・付け鴨居がある。

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百科事典マイペディア「鴨居」の解説

鴨居【かもい】

引戸,引違障子等を装置するための溝をつけた横木のうち上部のものをいう。溝のない無目(むめ)鴨居,壁に鴨居と同じ高さに横木を取り付けた付鴨居などがある。
→関連項目敷居長押

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世界大百科事典 第2版「鴨居」の解説

かもい【鴨居】

板戸,障子,襖などの引戸を建てるために開口部の上方に取り付けられた溝付きの横木をいう。かつては鴨柄(かもえ)とも称した。総体に古いものは厚く,時代が下ると薄くなる傾向がある。細木を打ち付けて溝を造るものもあり,これを付溝(つけみぞ)といい,細木を付樋端(つけひばた)という。が幅より大きく(20~60cmほど),(つか)を立てて上方の荷重を受けたりするものを差鴨居(さしがもい)または差物という。これは柱を省略して開口部を広く取るためと,柱間を固めるための構造材でもあり,近世民家寺院庫裏くり)などに多用され,時代が下るほど丈が高くなる傾向がみられる。

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