ひき‐ちがい‥ちがひ【引違】
- 〘 名詞 〙
- ① =ひきちがえ(引違)
- [初出の実例]「産婆の帰れると引違(ヒキチガ)ひに、千駄木町にやりたる使は〈略〉帰り来りつ」(出典:己が罪(1899‐1900)〈菊池幽芳〉前)
- ② 紋所の名。二本の画(かく)を交差させた図柄のもの。
- ③ 二枚以上の襖や障子などを二筋の溝により横に開閉できるようにしたもの。
- [初出の実例]「引(ヒ)き違(チガ)ひの格子戸に」(出典:大道無門(1926)〈里見弴〉厄日)
- ④ 背に交差させて用いる細長い旅行用の袋。
ひき‐たがえ‥たがへ【引違】
- 〘 名詞 〙 中世、金銭・年貢などを立替えること。
- [初出の実例]「地下には一銭之引違も不レ可レ叶候」(出典:東寺百合文書‐に・長祿元年(1457)一二月一三日・丹波大山荘代官岡弘経書状)
ひき‐ちがえ‥ちがへ【引違】
- 〘 名詞 〙 一方が出たすぐ後に、他方が入ってくること。いれちがい。〔黒本本節用集(室町)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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