弘田竜太郎(読み)ヒロタリュウタロウ

デジタル大辞泉 「弘田竜太郎」の意味・読み・例文・類語

ひろた‐りゅうたろう〔‐リユウタラウ〕【弘田竜太郎】

[1892~1952]作曲家。高知の生まれ。多く童謡歌曲で知られる。作品に、童謡「すずめ学校」「靴が鳴る」、歌曲「小諸なる古城のほとり」、歌劇西浦の神」など。

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改訂新版 世界大百科事典 「弘田竜太郎」の意味・わかりやすい解説

弘田竜太郎 (ひろたりゅうたろう)
生没年:1892-1952(明治25-昭和27)

作曲家。高知県出身。1914年に東京音楽学校本科を卒業。在学中,本居長世に師事し,のちには師の活動に協力した。28年文部省在外研究員としてベルリンに留学し,1年余りピアノと作曲を学ぶ。帰国後まもなく母校の教授に任命されたが,わずか2ヵ月で退職し,作曲活動に専念晩年幼児教育にも尽力した。主要作品は,オペラ《西浦の神》,仏教音楽《仏陀三部作》,歌曲《小諸なる古城のほとり》,童謡《叱られて》《靴が鳴る》《浜千鳥》など。童謡ではしばしば古いヨナ抜き長音階を利用している。弘田百合子編《弘田竜太郎作品集》3巻(1959)がある。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「弘田竜太郎」の解説

弘田竜太郎 ひろた-りゅうたろう

1892-1952 大正-昭和時代の作曲家。
明治25年6月30日生まれ。ドイツ留学から帰国後,母校東京音楽学校(現東京芸大)の教授をへて,作曲活動と幼児教育にとりくむ。作品に童謡「靴(くつ)が鳴る」「叱(しか)られて」「雀(すずめ)の学校」,歌曲「小諸なる古城のほとり」,オペラ「西浦の神」がある。昭和27年11月17日死去。60歳。高知県出身。

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世界大百科事典(旧版)内の弘田竜太郎の言及

【童謡】より

…鈴木三重吉が〈子供たちの学校の唱歌なぞが,その歌章と附曲と二つながら,いかに低俗な機械的なものであるかといふことは,最早罵倒するにさへ価しない〉と述べているように,徹底した学校の唱歌の批判の上に立っていた。作曲は初め成田為三があたり,次いで山田耕筰が加わり弘田竜太郎,藤井清水(1889‐1944),草川信(1893‐1948),中山晋平ら当時の第一級の音楽家が参加していた。詩がわらべうたなどの日本の伝統の上に立とうとしていたのに対し,曲は西洋音楽を基礎とし伝統とはほど遠いものであった。…

※「弘田竜太郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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