当麻宿(読み)たいましゆく

日本歴史地名大系 「当麻宿」の解説

当麻宿
たいましゆく

[現在地名]相模原市当麻 上宿・中宿・下宿

無量光むりようこう寺の門前に形成された市が南方に移って開かれた中世の宿。永正一五年(一五一八)二月三日の宗瑞(伊勢長氏)制札(県史三)に「当間宿」がみえる。大永四年(一五二四)一月、河越かわごえ(現埼玉県川越市)へ上杉朝興を敗走させた北条氏綱は来襲に備えて四月一〇日「たいまの宿」に対し制札を下し(「伊勢北条家制札」同書)、虎印判を所持せずに玉縄たまなわ(現鎌倉市)小田原より石戸いしど(現埼玉県北本市)毛呂もろ(現埼玉県入間郡毛呂山町)へ往復する者への伝馬仕立を禁じ、また元亀三年(一五七二)四月二一日には上杉謙信との合戦に出兵しようとした北条氏政も無量光寺に禁制を下すとともに(「北条家禁制」同書)、当麻三人衆に対し、虎の印判を所持しない者に馬の糠・藁・薪など一切の調出停止を厳命している(「北条家朱印状写」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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