精選版 日本国語大辞典 「彼岸花科」の意味・読み・例文・類語
ひがんばな‐か‥クヮ【彼岸花科】
- 〘 名詞 〙 単子葉植物の科名。約一一〇属二千余種があり、主に熱帯および亜熱帯に分布する。多肉植物または多年性で木質の茎を持つ。また、しばしば地中に鱗茎を持ち、春季または雨期のみ葉を出すものがある。花序は通常花茎に着き、仏炎苞に包まれ集散花序、散形花序、頭状花序、時に単生。花は両性、放射相称または左右相称。花被は六で花弁状。雄しべは六、時に退化雄しべとなる。子房下位または上位で三室、まれに一室。各室に多数の胚珠がある。果実は蒴果または液果。無性生殖はむかごによるのが普通。なお、この仲間はユリ科とは子房上位か下位かで大別されているが、いずれの科も異質な群を含むため、異質な群をそれぞれ独立の科として扱う場合がある。この仲間のヒガンバナ、キツネノカミソリ、スイセンなどが日本に自生する。外来の栽培種としてはアマリリス、サフランモドキなどがある。すいせん科。