往馬坐伊古麻都比古神社(読み)いこまにいますいこまつひこじんじや

日本歴史地名大系 「往馬坐伊古麻都比古神社」の解説

往馬坐伊古麻都比古神社
いこまにいますいこまつひこじんじや

[現在地名]生駒市壱分町

生駒山頂を真西に望む竜田たつた川西畔に鎮座。祭神伊古麻津いこまつ彦・伊古麻津姫・神功皇后・仲哀天皇・応神天皇・葛城高額かずらきのたかぬか姫・息長おきなが宿禰王。旧郷社。俗に生駒明神という。「延喜式」神名帳平群へぐり郡の「往馬坐伊古麻都比古神社二座並大、月次新嘗」とされる。元来、伊古麻都比古・伊古麻都比売の二座であったが、後世の八幡信仰の隆盛により付近に勧請された八幡神を合祀して現在に至ったものであろう。一説には式内社平群神社(五座)を合祀したものともいう。社蔵の康正二年(一四五六)の生駒曼荼羅(県指定文化財)には主神五柱・従神二柱が描かれ、中世には主客転倒していた。天平二年(七三〇)の大倭国正税帳(正倉院文書)に「往馬神戸 稲弐伯壱拾玖束漆把 租壱拾参束陸把 合弐伯参拾参束参把」、「新抄格勅符抄」には「伊(古)麻神 三戸大和」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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