待合政治(読み)マチアイセイジ

デジタル大辞泉 「待合政治」の意味・読み・例文・類語

まちあい‐せいじ〔まちあひセイヂ〕【待合政治】

政治家たちが、待合茶屋宴席を借りて政治上の裏工作などを密議すること。

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精選版 日本国語大辞典 「待合政治」の意味・読み・例文・類語

まちあい‐せいじまちあひセイヂ【待合政治】

  1. 〘 名詞 〙 待合茶屋で談合折衝をかさねることによって、とり運ばれる政治。
    1. [初出の実例]「其の頃は待合政治といふものも無かったし」(出典:読書放浪(1933)〈内田魯庵〉銀座繁昌記)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「待合政治」の意味・わかりやすい解説

待合政治
まちあいせいじ

日本の特殊な政治的慣行。待合や高級料亭などで酒色を介して談合し,重要な政治的決定を実質的に行うことをいう。公的な討論の場で決定すべき政治的事柄を,舞台裏の私的な場で決定する行動様式に現れている公私混同ないし公私連続意識,および秘密政治性を非難する意味をこめて用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の待合政治の言及

【待合】より

…待合茶屋は,商人の寄合いや旅人の送迎など,本来の待合せに利用する茶屋であったが,明治初年以後は花柳街における芸者との遊興場所として急成長した。これには,政治家や政商などが〈待合政治〉という熟語を生むほどに盛んに利用したことも見のがせず,待合における芸者の売春が公然の秘密であったのも,政治的圧力が介在したといわれる。現在は風俗営業の対象であるが,名称を料亭と変えている地方(東京都など)や,貸席,料理店に含めている地方もあって,概念は統一されていない。…

※「待合政治」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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