後下(読み)うしろさがり

精選版 日本国語大辞典 「後下」の意味・読み・例文・類語

うしろ‐さがり【後下】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 後ろの方が下がっているさま。
    1. [初出の実例]「帽子を稍(やや)後低(ウシロサガリ)に冠ったまま」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)
  3. 男子の結髪の一つ。兜の着用による、頭髪のむれや、のぼせを防ぐための月代(さかやき)を大きくあけて、鬢(びん)が後ろに下がるようにしたもの。応仁の乱以来、戦乱が長く続いた結果生じた風俗で、その余風民間に及び、元祿一六八八‐一七〇四)頃まで続いた。あとさがり。⇔後ろ上がり後高(あとだか)
    1. [初出の実例]「さかやきをうしろさがりにそりなし」(出典:仮名草子・身の鏡(1659)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android