御伽(読み)オトギ

デジタル大辞泉 「御伽」の意味・読み・例文・類語

お‐とぎ【×伽】

貴人・敬うべき人のための「とぎ」の意》
夜のつれづれを慰めるために話し相手となること。また、その人。「若君のお伽をする」
寝所に侍ること。また、その人。侍妾
御伽話」の略。「お伽の国」
御伽小姓こしょう」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「御伽」の意味・読み・例文・類語

お‐とぎ【御伽】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 貴人などが退屈の時、そばに仕えて話相手になること。また、その者。→御伽衆
    1. [初出の実例]「我、御とぎつかまつるべし」(出典:九冊本宝物集(1179頃)六)
  3. 夜、寝室で、添い寝をすること。また、その人。侍妾。
    1. [初出の実例]「独りお寝(よ)らば参らうずものお伽に、雨降り真の闇なりと」(出典歌謡隆達節歌謡(1593‐1611))
  4. おとぎこしょう(御伽小姓)」の略。
    1. [初出の実例]「また頑是(ぐんぜ)なき鶴喜代君。お傍のお伽(トギ)もおないどし政岡が子の千松が」(出典:浄瑠璃伽羅先代萩(1785)六)
  5. おとぎばなし(御伽話)」の略。

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