御市川若一大王子宮(読み)おんいちかわにやくいちだいおうじぐう

日本歴史地名大系 「御市川若一大王子宮」の解説

御市川若一大王子宮
おんいちかわにやくいちだいおうじぐう

[現在地名]香北町五百蔵 市川

県道の北、市川集落中央の斜面、老杉の茂る中に社殿がある。旧村社。近世には権現号でよばれていた。一般に若一王子宮は天照大神を祭神とするが、当社の祭神は天忍穂耳尊。長岡郡浜蚊居田はまかいだ(現南国市)阿弥陀堂の鰐口銘(蠧簡集木屑)に「土州韮生(ママ)一河若王子奉施入 享徳元年九月九日 大願主大中臣沙弥道芳」とあり、大中臣(山田)氏の崇敬を受けた韮生にろう郷内屈指の古社である。

天正一六年(一五八八)の韮生谷地検帳には「御壱川若一大王子 馬場共ニ 三十代 宮床九尺四方 ホウテン舞殿ハ五間 阿弥陀堂三間」とあり、宮の前の屋敷には大夫と大夫隠居が住んでいる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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