御所藩(読み)ごせはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「御所藩」の意味・わかりやすい解説

御所藩
ごせはん

大和(やまと)国葛上(かつじょう)郡御所奈良県御所市)周辺を領した外様(とざま)小藩。藩主桑山(くわやま)氏にはその先に、和歌山城主桑山重晴があり、豊臣(とよとみ)秀吉に仕えたが、のち関ヶ原の戦いには徳川家康配下となって活躍、その功により葛上郡内に1万石を与えられた。その子元晴のときには1万2000石に進み、居城を御所に構え御所藩が創設されたが、その領地14か村はすべて現御所市内に属す。その後、大坂の両陣にも功を積み、さらに加増され2万6000石となる。1620年(元和6)その子貞晴が遺領を継いだが、29年(寛永6)若死にした。当時は末期(まつご)養子を認めないため後嗣(こうし)がなく、所領は没収され廃藩となった。その後、一時郡山(こおりやま)藩領となり、のち天領となった。

[平井良朋]

『『御所市史』(1965・御所市)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御所藩」の意味・わかりやすい解説

御所藩
ごせはん

江戸時代初期,大和国 (奈良県) 葛上 (かつじょう) 郡の一部を領有した小藩。桑山氏が2万 6300石で就封。寛永6 (1629) 年,嗣子なく除封となり,元禄期 (88~1704) 以後天領となる。

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