知恵蔵 「復興デパートメント」の解説
復興デパートメント
復興デパートメントは、ヤフー社が運営する仮想商店街「Yahoo! ショッピング」のシステムをそのまま利用するため、希望者は「Yahoo! ショッピング」へ個々に出店する形式となる。インターネット通販に不慣れな生産者でも積極的に参加できるよう、石巻、南相馬、南三陸、会津若松といった各地域には、販売の代行などを行うNPO法人の「復興デパートメント支部」が設置されている。また、ソフトバンクモバイル社や人材派遣のパソナ社などのパートナー企業によって、ウェブ制作、プロモーション、PRの代行や、人材育成サポートの他、「売れる」商品作りのプロデュースも行われている。
現在、復興デパートメントでは、農産物や海産物、伝統工芸品やスイーツといった様々な生産物が販売されている。同プロジェクトでは、これら生産物がインターネットを通じて全国で販売されることにより、東北の美味しいもの、良いものが広く知れ渡ることを目指している。更に、3年後には被災地での雇用の創出、自立した事業展開が可能となることを目標としつつ、新たな地域活性化モデルの確立も狙っている。
出店料やシステムの利用料は無料で、出店者は毎月の売り上げの3%をヤフー社に支払う仕組みとなっている。
(横田一輝 ICTディレクター / 2012年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報