復興デパートメント(読み)ふっこうでぱーとめんと

知恵蔵 「復興デパートメント」の解説

復興デパートメント

インターネット通販を利用して、東日本大震災による被災地の産業復興を支援するための仮想商店街プロジェクト。同プロジェクトの事務局はヤフー社で、代表は同社の喜多埜裕明取締役COO。2011年12月14日にオープンした。
復興デパートメントは、ヤフー社が運営する仮想商店街「Yahoo! ショッピング」のシステムをそのまま利用するため、希望者は「Yahoo! ショッピング」へ個々に出店する形式となる。インターネット通販に不慣れな生産者でも積極的に参加できるよう、石巻南相馬南三陸会津若松といった各地域には、販売の代行などを行うNPO法人の「復興デパートメント支部」が設置されている。また、ソフトバンクモバイル社や人材派遣のパソナ社などのパートナー企業によって、ウェブ制作、プロモーション、PRの代行や、人材育成サポートの他、「売れる」商品作りのプロデュースも行われている。
現在、復興デパートメントでは、農産物海産物、伝統工芸品やスイーツといった様々な生産物が販売されている。同プロジェクトでは、これら生産物がインターネットを通じて全国で販売されることにより、東北の美味しいもの、良いものが広く知れ渡ることを目指している。更に、3年後には被災地での雇用創出、自立した事業展開が可能となることを目標としつつ、新たな地域活性化モデルの確立も狙っている。
出店料やシステムの利用料は無料で、出店者は毎月の売り上げの3%をヤフー社に支払う仕組みとなっている。

(横田一輝  ICTディレクター / 2012年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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