デジタル大辞泉 「復興期の精神」の意味・読み・例文・類語 ふっこうきのせいしん〔フクコウキのセイシン〕【復興期の精神】 花田清輝の評論集。ルネサンス期の人物を中心とする人物評21編からなる。収録作品のうち「変形譚ゲーテ」以外は第二次大戦中に書かれたもので、昭和21年(1946)刊行。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「復興期の精神」の意味・わかりやすい解説 復興期の精神 (ふっこうきのせいしん) 花田清輝の連作評論集。1946年我観社刊。西洋のルネサンス期(復興期)における人物,ダンテ,マキアベリ,コペルニクスをはじめ,ゲーテ,ポーなどを含む21編の人物論から成る。現代を〈転形期〉とみながら,その戦略をルネサンスふうの合理的実践に求め,奇想をまじえて時代とのかかわり方を語ったもの。大半が戦時中に書かれ,特異な抵抗文学の一つに数えられる。〈魂は関係それ自身〉となり〈心臓は犬にくれてやった〉という著者の非情な決意は,その後の著作の基調を語っていると思われる。執筆者:磯田 光一 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報