微細脳機能障害症候群(読み)びさいのうきのうしょうがいしょうこうぐん(英語表記)minimal brain dysfunction syndrome

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

微細脳機能障害症候群
びさいのうきのうしょうがいしょうこうぐん
minimal brain dysfunction syndrome

略称MBD。明確な中枢神経系障害による運動障害、知能障害はみられないが、中枢神経系の微細な機能異常によって種々の程度の学習ないし行動異常がみられる小児疾患をさした。この概念が使われるようになったのは1960年代ころからだが、その後は特定の病気として認められていた。以来、概念の不明確さなどから定義の変更を繰り返してきたが、現在では特異的発達障害と注意欠陥多動性障害(ADHD)を含む概念とされている。
 中枢神経機能の異常による症状としては、認知、概念形成、言語、記憶、注意力、衝動の制御または運動機能のコントロールの障害などのいくつかが組み合わされて現れる。行動異常としては、落ち着きがなくて絶えず動き回る多動症がおもにみられ、注意の集中や持続が悪く、一方では一つのことに固着しすぎる面もあり、情緒的には不安定である。また、この注意力の障害に注目して注意欠如症ともよばれた。[山口規容子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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