思ひ許す(読み)オモイユルス

デジタル大辞泉 「思ひ許す」の意味・読み・例文・類語

おもい‐ゆる・す〔おもひ‐〕【思ひ許す】

[動サ四]
心の中で認めて、とがめないでおく。容認する。
「こたみはさもありぬべしと―・して、帰りぬ」〈手習
その人のために特に許す。免じて許す。
「ただ我に―・して、内侍所を都へ返し入れ奉れ」〈平家・一〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「思ひ許す」の意味・読み・例文・類語

おもい‐ゆる・すおもひ‥【思許】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 人の行為希望などを、心に許し認める。
    1. [初出の実例]「坎日(かんにち)にもありけるを。もし、たまさかにおもひゆるし給はばあしからん」(出典源氏物語(1001‐14頃)夕霧)
  3. 自分態度決断などを自身に納得させる。ひとり、あきらめたり、慰めたりする。
    1. [初出の実例]「これも、さるべきにこそはと、思ゆるして、心まうけし給へり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)

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