内侍所(読み)ないしどころ

百科事典マイペディアの解説

内侍所【ないしどころ】

賢所(かしこどころ)とも。宮中において天照大神の御霊代として神鏡をまつってあるところ。代々女官(にょかん)の内侍が奉仕しているので内侍所と呼ばれた。平安時代は宮中の温明殿(うんめいでん)に,室町時代以後は春興殿に置かれ,明治以後は皇居内に新殿を造営して奉置してある。→宮中三殿

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世界大百科事典 第2版の解説

ないしどころ【内侍所】

内裏で神鏡を奉安する場所。女官の内侍が守護したところからこの名がある。賢所(かしこどころ∥けんしよ)ともいい,威所,尊所,恐所,畏所とも記す。三種の神器の一つである神鏡は,伊勢神宮に祀られているが,これを模して造った神鏡が天皇の身辺近くに奉安されたもので,平安京では紫宸殿の東北にある綾綺殿(りようきでん)の東に位置する温明殿(うんめいでん)がその場所となった。温明殿は9間4面,南北に細長く,西側の庭を綾綺殿と共有する。

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大辞林 第三版の解説

ないしどころ【内侍所】

三種の神器の一つである神鏡(八咫やたの鏡)を安置する場所。宮中では温明殿うんめいでんにある。古来内侍がこれを守護した。賢所かしこどころ
転じて、神鏡のこと。 「 -しるしの御箱、鳥羽につかせ給ふ/平家 11

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世界大百科事典内の内侍所の言及

【宮中三殿】より

…いずれも銅瓦葺入母屋造,ヒノキの素木造で,その中央にあるのが賢所。賢所は三種の神器の一つである神鏡を奉安する所で,平安初期から内裏の温明(うんめい)殿に置かれ,女官の内侍が候したので内侍所(ないしどころ)ともよばれた。その後,里内裏の盛行に伴い,鎌倉末期から温明殿に代わって春興殿に賢所が置かれるようになり,これは江戸時代の京都御所においても踏襲された。…

※「内侍所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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