思惑(読み)シワク

精選版 日本国語大辞典の解説

おぼし‐まど・う ‥まどふ【思惑】

〘自ハ四〙 (「おもいまどう(思惑)」の尊敬語) あれこれと考えられて、どうしたらよいかわからなくなられる。途方にくれられる。
※宇津保(970‐999頃)春日詣「おとどは、そこにものせずなり給ひにける又の日より、おぼしまどひて、〈略〉御病はじまりて」

おもい‐まど・う おもひまどふ【思惑】

〘自ハ四〙 (上代は「おもいまとう」) あれこれ考えて、どうしたらよいかわからなくなる。行くべき道を失う。途方にくれる。思い迷う。
※万葉(8C後)一三・三三四四「朝霧の 思惑(おもひまとひ)て 杖足らず 八尺(やさか)の嘆(なげき) 嘆けども」
※源氏(1001‐14頃)賢木「足を空に思まどふ人多かり」

し‐わく【思惑】

〘名〙
① 分別、判断がつかないで、思い迷うこと。
仏語。修道で断ぜられる煩悩。欲界の貪・瞋・痴・慢の四煩悩などをいう。天台では見惑とともに空観によって断ぜられるとする。修惑(しゅわく)
※雑談集(1305)四「思惑(シわく)断じかたきこと藕絲(ぐうし)の如(ごとし)」 〔法華文句‐九下〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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