思考能力に及ぼす習慣の影響(読み)しこうのうりょくにおよぼすしゅうかんのえいきょう(その他表記)Influence de l'habitude sur la faculté de penser

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

思考能力に及ぼす習慣の影響
しこうのうりょくにおよぼすしゅうかんのえいきょう
Influence de l'habitude sur la faculté de penser

フランスの哲学者メーヌ・ド・ビランの処女作。 1803年出版。序論と2章から成る。 E.コンディヤックと観念学派の立場から,感覚印象の分析に基づく思考能力一般の考察がなされ,印象は受動的と能動的に2分され,前者は感覚,後者はわれわれの努力が外界の抵抗にあって生む知覚であり,努力が認識をもたらすとされる。習慣も2分され,受動的習慣は印象にかかわり,感覚と知覚の区別に従ってそれがさらに受動的と能動的に区別される。繰返しによって印象は前者では弱められ,後者では明確なものとなる。また能動的習慣とは記号や記憶にかかわるもので,著者は観念との関係で記憶は機械的,感覚的,表象的に3分され,明確な観念をもつ表象的記憶において思考能力は発達していくと説く。

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