恵亮(読み)えりょう

朝日日本歴史人物事典 「恵亮」の解説

恵亮

没年:貞観2.5.6(860.5.29)
生年弘仁3(812)
平安前期の天台宗僧。生年は一説延暦21(802)年。信濃国(長野県)水内郡の人。比叡山に入り義真から戒を受け,円澄に従う。定心院十禅師,惣持院十四僧の役を勤め,円仁から三部大法の灌頂を受けた。内供奉十禅師として清和天皇を護持したことで知られ,同天皇(惟仁親王)が惟喬親王立太子を争った際に,大威徳法を修したという。貞観1(859)年に賀茂神,春日神のために延暦寺の年分度者(毎年1月得度にあずかる一定数の者)の2名増を申請して許され,西塔宝幢院の検校となった。翌年洛東妙法院で遷化。大楽大師と称される。

(岡野浩二)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「恵亮」の解説

恵亮 えりょう

802/812-860 平安時代前期の僧。
延暦(えんりゃく)21/弘仁(こうにん)3年生まれ。天台宗。天長6年義真から受戒し,円澄(えんちょう),円仁にまなぶ。文徳(もんとく)天皇の皇子惟喬(これたか)と惟仁(これひと)(清和天皇)両親王が皇太子の位をあらそったとき,惟仁親王のために祈願したという。のち内供奉十禅師(ないぐぶじゅうぜんじ),貞観(じょうがん)元年比叡山(ひえいざん)西塔宝幢院の検校(けんぎょう)となった。貞観2年5月26日死去。49/59歳。信濃(しなの)(長野県)出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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