朝日日本歴史人物事典 「恵亮」の解説
恵亮
生年:弘仁3(812)
平安前期の天台宗僧。生年は一説に延暦21(802)年。信濃国(長野県)水内郡の人。比叡山に入り義真から戒を受け,円澄に従う。定心院十禅師,惣持院十四僧の役を勤め,円仁から三部大法の灌頂を受けた。内供奉十禅師として清和天皇を護持したことで知られ,同天皇(惟仁親王)が惟喬親王と立太子を争った際に,大威徳法を修したという。貞観1(859)年に賀茂神,春日神のために延暦寺の年分度者(毎年1月得度にあずかる一定数の者)の2名増を申請して許され,西塔宝幢院の検校となった。翌年に洛東の妙法院で遷化。大楽大師と称される。
(岡野浩二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報