慈童(読み)ジドウ

デジタル大辞泉 「慈童」の意味・読み・例文・類語

じ‐どう【慈童】

菊慈童きくじどうのこと。
能面の一。品格の高い童子の面。「菊慈童」「枕慈童」に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「慈童」の意味・読み・例文・類語

じ‐どう【慈童】

[1]
[一] (「きくじどう(菊慈童)」の略) 中国の仙童穆王(ぼくおう)に仕え、菊の露を飲んで不老長寿になったといわれる人。画題とされる。
[二] 「じどうにょ(慈童女)」の略。
※米沢本沙石集(1283)一〇末「慈童(シトウ)一念悲願をこし都率に生き」
[2] 〘名〙 能面の一つ。品格を重んじた童子の面で「菊慈童(枕慈童)」に用いるもの。
※山の音(1949‐54)〈川端康成〉鳥の夢「袋から面を出して、『これが慈童(ジドウ)、こちらが喝食と言ふんださうだ。両方とも子供だ』」

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